JPTEC協議会が指定する教育コース
(はじめに)
各コースの開催主体は各地域で企画運営されており、公募されるコースは、基本的にはございません。
各コースの受講に関してのお問い合わせは、所属がある各指定組織のホームページをご確認いただき、事務担当にお願いいたします。
指定地域組織
都道府県一覧 ★メールアドレスは※を@に変えて送付してください
JPTEC北海道 | 北海道 | |
JPTEC東北 | 青森県 岩手県 宮城県 秋田県 山形県 福島県 新潟県 | |
JPTEC関東 | 茨城県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 | |
JPTEC中部 | 富山県 石川県 福井県 山梨県 長野県 岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 | |
JPTEC近畿 | 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 | |
JPTEC中国・四国 | 鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県 徳島県 香川県 愛媛県 高知県 | |
JPTEC九州 | 福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県 | |
JPTEC本部事務局 | 東京都 へるす出版事業部内 |
なお、お問い合わせをいただいても受講を確約するものではございませんのでご了解ください。
プロバイダーコース:救急隊員や救急専門の医師、看護師の方向け
JPTECプロバイダーとは、JPTECの内容を理解し実践できる者をいいます。資格取得には、JPTECプロバイダーコースを受講し、所定の基準を満たしていると認定された方が、JPTECプロバイダーとして、当該指定地域組織に登録されます。登録の有効期間は、登録を受けた日から3年を経過した日の属する月の月末まで(更新コースはこちら)です。
プロバイダーコースの内容と到達目標
プロバイダーコースの到達目標は、病院前救急医療の現場におけるロード&ゴーの概念を理解し、各段階において必要とされる観察・処置を見落としなく迅速に実施できるようになることです。コースは、座学、実技、実技達成度評価および筆記試験で構成されます。
具体的には、本コースを受講することにより、我が国における外傷死亡の実態や外傷診療システム、防ぎえた外傷死(Preventable Trauma Death:PTD)の概念、ロード&ゴーの概念を理解し、外傷現場において適切かつ迅速な観察、ロード&ゴー適応の判断、生命危機に関わる外傷の処置を正しく実施できるようになること、さらに傷病者の重症度と緊急度の違いを理解し、傷病者に応じた観察・処置と医療機関の選定、適切かつ迅速な搬送ができるようになることを目指します。
プロバイダーコースの受講資格
1.消防吏員
2.消防吏員以外の救急救命士
3.医師
4.歯科医師(救命救急センター又は救急病院の救急部門に属する者に限る)
5.看護師及び准看護師
6.診療放射線技師、臨床検査技師及び薬剤師で、災害医療派遣業務に従事するもの
7.警察官、海上保安官及び陸上自衛隊、海上自衛隊又は航空自衛隊の自衛官で救急業務、救助業務又は災害医療派遣業務に従事するもの
8.救急救命士法第34 条第1号から第3号までの規定に基づき救急救命士の受験資格を得ることができる学校若しくは救急救命士養成所、大学医学部又は看護学部及び看護学校(准看護学校を含む)の学生又は生徒で最終学年に属しているもの
詳しくはJPTEC定款・施行規則をご覧下さい。
受講に際しては「JPTECガイドブック」が事前の学習や事後の復習に大いに役立ちます。
コースプログラム
コースプログラムの一例を紹介いたします。
あくまでもコースの例ですので、そのコースにより詳細は異なります。
時 間 | 内 容 |
---|---|
8:30〜 | 受 付 |
9:00〜 | 開会・オリエンテーション 開会挨拶、コース内容、施設利用説明 |
9:10〜 | 講義とデモンストレーション |
10:10〜 | ユニバーサルブース |
11:20〜 | スキルステーション1 |
12:10〜 | スキルステーション2 |
13:30〜 | スキルステーション3 |
14:15〜 | スキルステーション4 |
15:00〜 | シナリオステーション |
16:15〜 | 試験(前半) |
17:10〜 | 試験(後半) |
18:10〜 | 修了式・講評 |
18:30 | 解 散 |
講義は通常、大きな会場にて全員で受講して頂きます。
スキルとシナリオステーションはいくつかのグループごとに割り振られた各会場で実施して頂きます。
また、スキルによっては床に寝ていただくことがありますので、汚れても良い服装でご参加下さい。
コース内容について
各コースにより様々なプログラムでの指導が行われていますが、ここでは規程に定められている項目内容について、少し説明します。
座学の学習内容
(1) 外傷総論 外傷の疫学、JPTEC(ロード・アンド・ゴー)の概念、外傷システム
(2) 観察処置総論 外傷傷病者の観察処置の流れ、デモンストレーションと解説
(3) 観察処置各論 状況評価、初期評価、全身観察、局所観察、詳細観察、継続観察
実技の学習内容
(1) 観察要領 初期評価〜全身観察〜詳細・継続観察
(2) 気道管理
(3) ヘルメット離脱
(4) 頸椎カラーの装着
(5) ログロール
(6) (腹臥位からの)体位変換
(7) バックボード固定
(8) 緊急処置 フレイルチェスト、開放性気胸、腸管脱出、穿通性異物、骨盤骨折、止血
(9) 車外救出
(10) シナリオ・ステーション 状況評価から詳細・継続観察まで
コースによって座学および実技の学習内容に付加することがあります。
座学の一部をJPTECプロバイダーコースe-learning(以下「e-learning」という。)に置き換えて実施することがあります。
コースの総時間は7時間以上となっています。ただし、座学の一部をe-learningとする場合の総時間は6時間以上となります。 複数日にわたって行われるコースもあります。
試験について
プロバイダーコースでは、筆記試験があります。
75%以上の正解でプロバイダー認定基準を満たします。
事前勉強の際には「JPTECガイドブック」及び各コースの運営部から届く、「プレテスト」に必ず目を通しておいて下さい。
また、実技試験はありませんが、実技達成度評価というスキルのチェックをコース中に行います。
各スキルはコース中に出来るようになります(それがコースの到達目標です)のでご安心ください。
ファーストレスポンダーコース:非医療従事者の方向け
ファーストレスポンダーコースの目標
JPTECファーストレスポンダーコースは、外傷傷病者に遭遇する可能性のある非医療従事者を対象として傷病者発見(事故等の覚知)から救急隊等に引き継ぐまでの対応をJPTECの概念に基づいて学ぶ、約2時間30分のコースです。
ファーストレスポンダーコースの受講対象者
受講対象として想定される職種は、消防学校初任科生、救助隊員などの消防吏員、警察官、自衛官、海上保安官、山岳救助、消防団員、体育教員、ライフセーバー、スポーツ救護員、スキーパトロール隊員、一部のDMATロジなどになります(18歳以上)。
詳しくはJPTEC定款・施行規則をご覧下さい。
受講に際しては「JPTEC外傷のためのファーストレスポンダーテキスト」が事前の学習や事後の復習に大いに役立ちます。
コース内容
コースプログラムは現在、開発中です(2016/6月現在)
通常、大きな会場にて全員で受講して頂くことになります。
スキルトレーニングはいくつかのグループごとに割り振られて実施して頂きます。
また、スキルによっては床に寝ていただくことがありますので、汚れても良い服装でご参加下さい。
コース内容について
各コースにより様々なプログラムでの指導が行われていますが、ここでは規程に定められている項目内容について、少し説明します。
座学の学習内容
(1) JPTECの概要とファーストレスポンダーコースの位置づけ
(2) 法的問題、心理的問題
(3) ファーストレスポンダーの傷病者対応手順 状況評価、傷病者観察、必要な処置
実技の学習内容
(1)基本スキル 用手的気道確保、止血、異物の固定、用手的頸椎保護、フラットリフト、ログリフト、ログロール
(2)傷病者対応要領(傷病者評価の方法) 気道、呼吸、循環、意識の評価、体表の観察、四肢麻痺の評価
(3)シナリオ・ステーション 状況評価から傷病者観察まで
コースによって座学および実技の学習内容に付加することがあります。
コースの総時間は2.5時間以上となっています。
試験について
本コースでは筆記、実技とも試験は行われません。
ミニコース:救急を専門としない医師、看護師やコメディカルの方向け
ミニコースの目標
ミニコースの目標は「チーム医療の一環として、病院前の外傷救護活動を体験・理解する」こととしています。主な対象は救急を専門としない医師や看護師、そしてコメディカル等です。
ミニコースの受講対象者
ミニコースの受講対象と想定される職種は、救急を専門としていない医師、研修医、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、理栄養士、臨床工学技士、臨床検査技師、診療放射線技師、一部のDMATロジなどになります(18歳以上)。
詳しくはJPTEC定款・施行規則をご覧下さい。
受講に際しては「JPTECガイドブック」が事前の学習や事後の復習に大いに役立ちます。
コース内容
コースプログラムは現在、開発中です(2016/6月現在)
通常、大きな会場にて全員で受講して頂くことになります。
スキルトレーニングはいくつかのグループごとに割り振られて実施して頂きます。
また、スキルによっては床に寝ていただくことがありますので、汚れても良い服装でご参加下さい。
e-ラーニングについて
事前学習のための動画(Web視聴)もご利用いただける予定です。
コース内容について
各コースにより様々なプログラムでの指導が行われていますが、ここでは規程に定められている項目内容について、少し説明します。
座学の学習内容
(1) 外傷総論 外傷の疫学、JPTEC(ロード・アンド・ゴー)の概念とミニコースの位置づけ
(2) 観察処置総論 外傷傷病者の観察処置の流れ、デモンストレーションと解説
(3) 観察処置各論 状況評価、初期評価、全身観察、局所観察
実技の学習内容
(1) 観察要領 初期評価?全身観察
(2) ログロール
(3) 脊椎運動制限およびその解除
(4) (腹臥位からの)体位変換
(5) 頸椎カラーの装着
(6) 気道管理
(7) 緊急処置(フレイルチェスト、開放性気胸、腸管脱出、穿通性異物、四肢骨折、止血)
(8) シナリオ・ステーション 状況評価から車内収容まで
コースによって座学および実技の学習内容に付加することがあります。
コースの総時間は3.5時間以上となっています。
試験について
本コースでは筆記、実技とも試験は行われません。
インストラクターコース:現にプロバイダー資格をお持ちでインストラクターを目指される方
インストラクターになるためには
まずJPTECプロバイダー資格を有していることが必要です。
次に筆記試験「インストラクターコース受講のための確認試験」を受験し、86%以上を取得して「インストラクターコース受講のための確認票」を交付してもらう必要があります。
この確認試験は、現在プロバイダー資格の登録期間内(登録から3年有効)で、インストラクター資格要件に該当すればどなたでも受験できます。
インストラクターとなるために必要な知識を問う筆記試験です。選択式で試験時間は60分です。
受験はプロバイダーコースにて実施されますので、事前にコース運営担当者に連絡をとって申し込んでおきましょう。
また、コースによっては、次に説明するテスト参加を条件とする場合もありますので良くアナウンスを確認してください。
テスト参加は、コースの運営やブースでの指導を見学していただき、コースのお手伝いをすることによってインストラクターを目指す意志を確認するのが、テスト参加の目的です。
従いまして、テスト参加の評価は、基本的に実施しません。
テスト参加は1回で結構です。確認試験と同日に実施することも可能ですので、自分が参加したいプロバイダーコースの運営担当者に聞いてみましょう。
- インストラクターにおける資格要件であること
- 有効期限内のJPTECプロバイダー資格を有すること
- インストラクターコース受講のための確認試験」で86%以上を取得していること
- 1回以上テスト参加していること
以上がインストラクターコースを受講するための条件です。
インストラクターコース受講のための確認票を作成しておきましょう。
インストラクター資格要件
1 救急救命士、救急隊員(標準課程・2課程修了者)にかかる要件
- 5年以上の救急現場経験のあるもの
- 救急救命士養成機関、都道府県消防学校、消防本部消防学校の専任教官
- 地域のメディカルコントロール協議会が推薦するもの
- 所属消防本部の長が推薦するもの
- 2人以上の指定地域組織の役員が推薦するもの
2 医師にかかる要件
- 日本救急医学会認定施設、救命救急センターまたは大学病院の救急部門で3年以上専従したもの
- 救急救命士養成機関の専任教官
- メディカルコントロールにおける指示医師、検証医師
- 地域のメディカルコントロール協議会が推薦するもの
- 地域の救急救命士会が推薦するもの
- 2人以上の指定地域組織の役員が推薦するもの
3 看護師び准看護師にかかる要件
- 救急看護認定看護師
- 重症集中ケア認定看護師
- 日本救急医学会認定施設または救命救急センターの救急部門に3年以上所属するもの
- ドクターカーあるいはドクターヘリ業務に3年以上従事しているもの
- 救急救命士養成機関の専任教官
- 2人以上の指定地域組織の役員が推薦するもの
インストラクターコースについて
このコースでは、プロバイダーコースで学んだ知識・スキルを有することを前提として、JPTECの根幹部分を「いかに教えるか」を学ぶことが到達目標となります。
カリキュラムは、成人を対象にした指導に関する知識とスキルを自然に習得できるように作成されています。
「自ら考え、結果に到達する過程」を重視して、少人数グループでのディスカッションやJPTECプロバイダーコースで使用する資器材やシナリオ(マテリアル)を用い、実際に繰り返し教えることで、JPTECの知識と技術に基づく指導技法を習得します。
さらに、JPTEC全体のシステムや組織構成、実際の実技達成度評価や筆記試験の実施方法などの要点についても学習していきます。
インストラクターコースを修了すると、JPTECプレインストラクターとなります。
そして、さらに1年以内に本会が主催または認証するJPTECプロバイダーコースで実際の指導を行い、その指導能力について世話人から評価されます。
その際、十分な指導力を有すると認められたものが、幹事会の推薦を経てインストラクターとして認定されます。
インストラクターの資格有効期限は2年間で、その資格更新には2年間で2回以上、コースでの指導経験(注:さまざまなコースの種類がありますが、2回のうち1回はプロバイダーコースであることが望ましいとされています)が必要となります。
つまり、インストラクターになるには、知識・技術はもとよりJPTECの理念と普及に対して相応の熱意がなければなりません。
JPTECを広めていくということは、将来、あなたの大切な人を救うことになるかもしれません。
防ぎえた外傷死亡を撲滅するために、私たちと一緒に歩みませんか?
プロバイダー更新コース:現にプロバイダー資格をお持ちの方で更新期限が近づいている方
プロバイダー資格の更新について
JPTECプロバイダー資格の有効期限は3年間です。
そのため資格更新コースを開催しています。
更新コースのカリキュラムは次のとおりです。
【JPTECプロバイダー資格更新コースカリキュラム】
⇒座学
・ 外傷総論:外傷の疫学、JPTEC(L&G)の概念
・ 観察処置総論:外傷傷病者観察処置の流れ
・ 観察処置各論:状況評価、初期評価、全身観察、局所観察、詳細観察、継続観察
・ その他:過去に変更となったJPTECのシステムなど
・ プレテスト解説*
⇒実技(シナリオステーション)
・ 受講生4名につき、インストラクター1名が指導にあたります(約1時間)
・ 1回以上は隊長役を経験して頂きます
・ インストラクターが所定の審査表により「合・否」を 決定します
* プレテストは現行のプロバイダーコースのものと同じです。受講が決定すれば運営部より事前に送付されます。
資格更新コースは主にプロバイダーコースに併設されています。
試験について
本コースでは筆記、実技とも試験は行われません。